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令和5年度 国家公務員共済組合連合会新小倉病院 病院指標

医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省)


病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

年齢階級別退院患者数

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解説

年齢階級別患者数は、令和5年度中に当院を退院した患者さんの年齢を10歳刻みで集計したものです。退院患者さんの年齢構成を調べると、その病院の特徴をある程度知ることができます。なお、集計後の患者数が10未満の場合は、―(ハイフン)にて表記しています。

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 10 53 32 74 146 324 613 704 298

病院に入院する患者さんは次第に高齢化しています。全国の政令指定都市の中で北九州市は65歳以上の高齢化率が31.5%と最も高くなっています。当院で最も多い年齢区分は80歳代で次いで70歳代となっており、入院患者さんの多くを後期高齢者が占めていることが分かります。
内科系、呼吸器センター、糖尿病内科、整形外科を始め多くの科において同じ傾向がみられ、当院が北九州地区の高齢者医療の一翼を担っていることを示しています。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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解説

診断群分類別患者数等は、令和5年度中に当院を退院した患者さんを、診療科別にDPC14桁コード(※)の分類基準に従って集計したもので、症例数の多い順に「患者数、平均在院日数(自院・全国)、他病院への転院率、平均年齢」等を示したものです。これにより、それぞれの診療科がどのような疾患を多く診療しているかを知ることが出来ます。なお、集計後の患者数が10未満の場合は、―(ハイフン)にて表記しています。
※DPC14桁コードとは、入院で行われた治療行為を医療資源を最も投入した傷病名に手術、処置の有無などを組み合わせて分類したもので、「診断群分類」とも呼ばれます。

内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢
130040xx99x5xx 多発性骨髄腫、免疫系悪性新生物 手術なし 手術・処置等25あり 33 9.88 16.12 0.00% 72.70
130030xx99x9xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等29あり 15 13.93 12.88 0.00% 66.73
130010xx97x5xx 急性白血病 手術あり 手術・処置等25あり 23.29
130030xx99x5xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等25あり 19.61
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし他の病院・診療所の病棟からの転院以外 17.38

血液内科が開設され、悪性リンパ腫、骨髄腫の治療が増えています。
高齢者の救急患者も多く、心不全、誤嚥性肺炎、COVID-19の治療も行っています。

循環器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1あり 18 2.00 2.03 0.00% 58.78
050050xx9910x0 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし他の病院・診療所の病棟からの転院以外 3.05
050130xx9910xx 心不全 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 14.22
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 4.26
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 9.77

当院の心不全の患者さんは、高齢で身体機能が低下している方が多く、ほとんどの場合、リハビリテーションが必要となります。
当院では、地域包括ケア病棟への転棟により中長期の治療にも対応しているため、十分な期間のリハビリテーションが可能です。
その結果、在院日数が全国平均と比較して長期化しています。

リウマチ科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢
070560xx99x00x 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 15 18.33 14.24 0.00% 77.87
070470xx99x0xx 関節リウマチ 手術なし 手術・処置等2なし 11 32.09 15.40 0.00% 78.36
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 20.60
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 13.52
100380xxxxxxxx 体液量減少症 10.61

リウマチ科では、「重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患」が1位となっています。これは、全身性エリテマトーデス・リウマチ性多発筋痛症・皮膚筋炎等の膠原病が対象となります。「関節リウマチ」に関しては、近年の治療の進歩は目覚ましく、当院でも生物学的製剤(注射)やJAK阻害薬(経口の分子標的抗リウマチ薬)を含めた治療を行うことにより、関節の痛みや腫れ、関節破壊がない寛解という状態を目指しています。当院では、多様な治療法により、個人の病勢、生活スタイルに応じたリウマチ治療を心がけています。

消化器・肝臓内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 28 15.50 8.75 3.57% 75.54
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 16 9.44 7.59 0.00% 66.13
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 15 36.13 20.60 53.33% 91.13
060190xx99x0xx 虚血性腸炎 手術なし 手術・処置等2なし 8.56
060050xx030xxx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法(一連として)等 手術・処置等1なし 7.38

消化器・肝臓内科では肝胆道系の処置が増え積極的に治療しています。憩室炎や虚血性腸炎などの腹部急性疾患の治療も増えています。また高齢者も多く誤嚥性肺炎の治療も行っています。

外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢
060335xx02000x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 40 10.75 6.87 0.00% 69.83
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 27 6.07 4.55 0.00% 68.11
060035xx99x6xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等26あり 15 5.07 4.42 0.00% 71.20
060035xx010x1x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 定義副傷病あり 10 23.20 24.32 0.00% 79.70
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 10 5.20 5.29 0.00% 40.10

外科では1位[胆嚢結石、胆嚢炎]、2位[鼠径ヘルニア]、3位[結腸の悪性腫瘍・化学療法]、4位[結腸の悪性腫瘍・手術] 、5位[虫垂炎]となっています。日本外科学会・日本消化器外科学会・日本乳癌学会・日本がん治療認定機構で認定された専門医や指導医が、消化器・乳腺疾患の手術、がん化学療法、がん緩和治療、急性疾患・体調急変時の入院治療など幅広い外科診療を最新の知識・エビデンス・診療ガイドラインに基づいて行っています。

整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 38 46.53 19.55 26.30% 71.26
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 31 65.55 25.50 19.35% 85.10
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 16 38.38 19.34 37.50% 86.06
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 15 41.60 21.96 0.00% 78.33
160760xx97xx1x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病あり 12 26.17 7.54 0.00% 77.00

整形外科では上位5位中「股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む)」、「股関節・大腿近位の骨折」、「膝関節症(変形性を含む)」が含まれています。関節の治療、特に人工関節の治療に力を入れているためと思われます。
また、「胸椎、脊椎以下骨折損傷」及び「脊椎骨粗鬆症」も多く、高齢者に多い骨粗鬆症による脊椎骨折や骨盤骨折の治療にも力を入れています。当院には地域包括ケア病棟があり、リハビリ転院せずに地域包括ケア病棟で継続できるため、平均在院日数が全国平均より長くなっています。

呼吸器外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 15 9.07 13.59 6.67% 81.67
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 12 11.08 9.89 0.00% 75.42
040040xx99200x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等12あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 10 2.70 2.98 0.00% 78.40
040040xx99081x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等28あり 定義副傷病あり 13.05
040040xx99080x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等28あり 定義副傷病なし 8.65

呼吸器外科の診療対象は、肺・縦隔・胸壁、そして気管・気管支に及ぶ疾患です。令和5年度は1位から5位まで「肺の悪性腫瘍(=肺がん・転移性肺腫瘍)」に関する内容となっています。肺がんや転移性肺腫瘍、それらの疑いのある患者さんについては呼吸器内科や近隣の医療機関と連携しつつも、ほぼ当科で診療を行っているため、診察・検査・治療・定期フォロー・再発時の治療・緩和医療までシームレスに対応しています(多くの施設では手術は外科、薬物治療は内科と分けているところが殆どです)。殆どの手術は、胸腔鏡(内視鏡)手術によって患者さんに侵襲の少ない手術を行っています。
また低肺機能の患者さんに対しては肺切除量を減らす区域切除等の縮小手術、さらに健常な肺組織を温存する気管支形成術等も行っています。特に肺がんに関しては、外科治療のみならず、薬物療法、放射線治療を組み合わせた集学的治療を行い、患者さんやご家族のニーズに沿った医療を目指しています。
また当院は急性期病棟と地域包括ケア病棟を併せ持つ数少ない病院で、急性期治療期間を終えた患者さんの継続的治療やリハビリテーションが同一病院内で提供できます。ゆっくり体力回復に努めていただき、その間に必要に応じて医師・看護師・薬剤師・リハビリテーション技師・ソーシャルワーカーも関与して在宅復帰支援も行っています。まずは何でもご相談ください。

泌尿器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2なし 34 7.41 6.85 0.00% 74.00
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 31 21.00 13.52 12.90% 74.35
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 30 2.53 2.44 0.00% 69.37
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 定義副傷病なし 27 7.44 5.22 0.00% 64.67
11012xxx97xx0x 上部尿路疾患 その他の手術あり 定義副傷病なし 27 11.33 7.08 22.22% 79.85

膀胱がんに対する経尿道的手術を目的に入院する患者さんが多く、次いで急性腎盂腎炎や急性前立腺炎で入院しています。前立腺生検目的、尿路結石に対する内視鏡手術も積極的に行っています。
また、腎臓がん、腎盂尿管がんに対する手術、抗がん剤化学療法も行っています。

初発の5大がんのUICC病期分類別並びに再発患者数

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解説

初発5大がん分類別並びに再発患者数は、令和5年度中に当院を退院した患者さんを、現在日本で最も罹患率の高い5つのがん(胃がん・大腸がん・乳がん・肺がん・肝がん)の病期(ステージ)ごとの症例数を集計したものです。がんの症例数を調べることで、その病院がどの程度がん治療を積極的に行っているかを知ることができます。また病期分類別にみることで、その病院の診療の幅広さを知ることができます。なお、集計後の患者数が10未満の場合は、―(ハイフン)にて表記しています。

5大がん 初発 再発 病期分類 基準(※) 版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃がん 19 11 1 第7,8版
大腸がん 17 16 32 12 1 第6,8版
乳がん 1 第7,8版
肺がん 13 15 20 31 1 第6,7,8版
肝がん 24 1 第8版

※ 1:UICC TNM分類,2:がん取扱規約

当院では幅広いがん診療を積極的に行っています。5大がんではステージI、ステージII、ステージIII、ステージIV、再発と進行度が広範囲に及んでいます。ステージI、ステージIIの早期がんでは手術単独で治癒が期待できますが、ステージIII、ステージIV、再発では手術に加えてがん化学療法(抗がん剤治療)が重要です。最近の抗がん剤の進歩はめざましく、新規薬剤の登場によって患者さんの生命予後が大幅に延長されています。日本がん治療認定機構で認められた経験豊富な認定医が、多岐にわたるがん化学療法を最新の知識・エビデンス・診療ガイドラインに基づいて実施しています。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

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解説

成人市中肺炎の重症度別患者数等は、令和5年度中に当院を退院した患者さんより、成人(18歳以上)の肺炎患者さんについて重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を集計したものです。なお、集計後の患者数が10未満の場合は、―(ハイフン)にて表記しています。

重症度 患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 12 10.58 59.00
中等症 37 17.76 79.62
重症 11 20.82 85.36
超重症
不明

市中肺炎は普段の生活の中で罹患した肺炎で、罹患率が高く、日本人の死亡原因の上位に位置する重要な疾患です。
当院では軽症から重症までの肺炎の診療に取り組んでおり、高齢者ほど重症化する傾向がみられます。平均入院期間も重症度が上がるに伴って長期化します。高齢者だけでなく、糖尿病や心疾患などの基礎疾患を有する場合も肺炎の重症化や基礎疾患の増悪がみられることがあるため、総合的な診療が求められ、呼吸器センターおよび総合内科を中心としたチーム医療に努めています。

脳梗塞の患者数等

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解説

脳梗塞の患者数等は、医療資源を最も投入した傷病名が脳梗塞の患者さんを対象として、患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を集計したものです。なお、集計後の患者数が10未満の場合は、―(ハイフン)にて表記しています。

ICD10 傷病名 患者数 平均
在院日数
平均年齢 転院率
I63$ 脳梗塞

脳血管疾患も死亡原因の上位に位置する疾患です。脳梗塞は早期の治療及びリハビリテーションが効果的とされています。当院では、脳梗塞に対して薬物療法ならびに早期リハビリテーションを中心に診療を行っています。
また、後遺症等の残存により自宅への退院が困難となる場合も、地域包括ケア病棟への転棟により中長期間の治療にも対応しています。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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解説

診療科別主要手術別患者数等は、令和5年度中に当院を退院した患者さんを、診療科別に件数の多い上位5術式について、「患者数、平均術前日数、平均術後日数、手術後における他病院への転院率、平均年齢」を示したものです。それぞれの診療科がどのような手術を多く行っているかを知ることが出来ます。なお、集計後の患者数が10未満の場合は、―(ハイフン)にて表記しています。

消化器・肝臓内科

Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 21 1.38 18.57 0.00% 81.05
K6871 内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術
K6535 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 その他のポリープ・粘膜切除術
K697-31ロ 肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法(一連として) 2cm以内のもの その他のもの

消化器・肝臓内科では、内視鏡治療全般に対応しています。胆石症、胆膵腫瘍などに対し内視鏡治療として胆道ステント留置術や乳頭切開術を行っています。また早期消化管癌(食道、胃、大腸)については、低侵襲である内視鏡的粘膜下層剥離術を行っています。また良性の大腸ポリープは、短期入院での内視鏡的切除術を行っています。肝細胞癌についても、低侵襲治療であるラジオ波焼灼療法が可能なものは積極的に実施しています。

外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 46 3.00 10.54 0.00% 70.22
K634 腹腔鏡下鼠経ヘルニア手術(両側) 23 1.00 3.48 0.00% 65.39
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 21 6.62 18.67 9.52% 80.57
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合 12 7.25 14.42 8.33% 74.17
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 11 0.82 3.64 0.00% 40.82

外科では1位[腹腔鏡下胆嚢摘出術]、2位[腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術]、3位[腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術]、4位[中心静脈ポート造設術]、5位[腹腔鏡下虫垂切除術]となっています。低侵襲治療である腹腔鏡下手術、内視鏡的手術が増加しています。消化器がん、胆石症、ヘルニア、虫垂炎、イレウス、乳がんなど幅広い外科手術を最新の知識・エビデンス・診療ガイドラインに基づいて実施しています。

整形外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 58 3.31 42.05 1.72% 73.43
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 26 8.77 56.92 19.23% 83.73
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 16 7.63 55.44 6.25% 84.81
K0483 骨内異物(挿入物を含む。)除去術 前腕、下腿 15 1.27 11.00 0.00% 71.27
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 12 3.75 38.25 0.00% 78.25

当院の整形外科では、関節の治療、特に人工関節手術に力を入れているため、圧倒的に関節の手術が多くあります。また人工関節のみでなく、骨切り術により自分の関節を温存して痛みをとる治療も積極的に行っています。当院の近隣にお住まいの方は高齢者が多いため、上下肢の骨折の治療も多く扱っています。当院には地域包括ケア病棟があり、リハビリ転院せずに地域包括ケア病棟で継続できるため、平均在院日数が全国平均より長くなっています。

泌尿器科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 38 1.18 10.45 23.68% 79.58
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの 36 2.33 6.83 0.00% 74.94
K7811 経尿道的尿路結石除去術 レーザーによるもの 30 2.50 4.40 3.33% 66.10
K821 尿道狭窄内視鏡手術 10 2.00 5.80 0.00% 66.50
K8411 経尿道的前立腺手術 電解質溶液利用のもの

泌尿器科では内視鏡手術を多く行っています。水腎症に対する尿管ステント留置術が最も多く、膀胱がんに対する経尿道的手術、レーザーを用いた経尿道的尿路結石術、尿道狭窄に対する手術、前立腺に対する手術を行っています。腎がん、腎盂尿管がんに対する腹腔鏡手術、進行膀胱がんに対する腹腔鏡下膀胱全摘術も行っています。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

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解説

入院中の感染症や合併症の発生率を表しています。「入院契機」の「同一」は、入院の原因となった病気がもとで感染症や合併症を発症した場合、「異なる」は入院の原因とは異なって感染症や合併症を発症した場合としています。なお、集計後の患者数が10未満の場合は、―(ハイフン)にて表記しています。

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる
180010 敗血症 同一
異なる 11 0.49%
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 14 0.62%
異なる

疾患そのものや治療による免疫力低下など様々な原因で、細菌・真菌による感染症を発症する場合があります。また感染症に伴い播種性血管内凝固症候群を発症することがあります。この指標は入院中の感染症や合併症の発生率を示したもので、症例数、発生率ともに減少させることを目的としています。
播種性血管内凝固症候群とは全身の血管に血栓が生じるものであり、敗血症とは生命を脅かす感染に対する生体反応で、どちらも生命に重大な危険をもたらします。手術・処置等の合併症については、DPC病名と入院契機病名が同一となっています。つまり、全例が手術・処置などの合併症を主訴として入院し、治療を受けたということです。 今回は、DPC病名と入院契機病名が異なる(手術後に合併症が発生)症例は有りませんでしたが、術後合併症は一定の確率で起こり得ます。起こり得る合併症につきましては、事前に患者さんに説明したうえで、手術や処置の施行に同意をいただくようにしています。
また、当院では、感染対策専従看護師を配置し、専任の複数の医師・看護師・薬剤師・検査技師等の組織を設け、最も高い施設基準を取得しています。また、感染対策地域連携における基幹病院としての役目も務めています。

リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率

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解説

リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率は、令和5年度中に当院を退院した上記患者さんのうち肺血栓塞栓症の予防対策が実施された割合を示しています。リスクレベルが「中」以上の手術は、「肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断、治療、予防に関するガイドライン」に準じて抽出しています。なお、分子が10件未満の場合は、分母、分子、割合の全ての項目で―(ハイフン)にて表記します。

肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
321 311 96.88%

肺血栓塞栓症とは、心臓から肺に血液を送る肺動脈に血栓が詰まり、酸素を取り込めなくなったり心臓から血液を送り出せなくなったりすることで突然死の要因になる病気です。主に血液の流れが停滞すると起こりやすく、大きな手術後や重症な病気で寝ている時間が長くなると発症リスクが高くなります。発症リスクに応じて、早期離床や弾性ストッキングの着用、抗凝固療法などの適切な予防を講じます。
当院では高齢者に対する手術が多いため、高い割合で対策が実施されています。

血液培養2セット実施率

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解説

血液培養2セット実施率は、令和5年度中に当院を退院した患者さんの血液培養オーダー日数のうち、血液培養オーダーが1日に2件以上ある日数の割合を示しています。
なお、分子が10件未満の場合は、分母、分子、割合の全ての項目で―(ハイフン)にて表記します。

血液培養オーダー日数(分母) 分母のうち、血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
636 602 94.65%

血液培養は特に死亡率の高い敗血症を診断する上で不可欠な検査であり、2セット以上の検査により、病原微生物の検出感度や検査精度の向上が期待できます。
本指標は適正な感染症治療が行われているかを評価する指標の一つとなります。
昨年度の実績は高い割合で実施されています。

広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率

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解説

広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率は、令和5年度中に当院を退院した患者さんの中で広域スペクトルの抗菌薬が処方された患者さんのうち、入院日以降抗菌薬処方日までの間に細菌培養同定検査が実施された患者さんの割合を示しています。
なお、分子が10件未満の場合は、分母、分子、割合の全ての項目で―(ハイフン)にて表記します。

広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
239 216 90.38%

近年、抗菌薬の効かない薬剤耐性菌の増加が問題となっています。不適切な抗菌薬の使用は耐性菌の発生や蔓延の原因になることから、抗菌薬適正使用を推進する取り組みが求められています。
当院では抗菌薬適正使用支援チームを組織し、抗菌薬の選択や投与量だけでなく、必要な検査の提案についても支援しています。抗菌薬開始の前に、細菌培養が実施されることで、適正な抗菌薬の選択に繋がります。
本指標は適正な感染症治療が行われているかを評価する指標の一つとなります。
昨年度の実績は高い割合で実施されています。

更新履歴
R6.9.24
新規公表(R5年度データ:様式1,様式4,D,EFn,EFgファイル)

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