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人間ドックにかかる時間は?検査の流れと注意点まとめ

2025年11月13日

人間ドックにかかる時間は?検査の流れと注意点まとめ

人間ドックにかかる時間は、一般的に2〜5時間程度が目安です。

しかし、検査内容や医療機関によっては待ち時間が発生したり、オプション検査を追加した場合に所要時間が長引いたりすることもあります。

この記事では、人間ドックにかかる時間の目安や検査の流れ、前日・当日に気をつけたいポイントについてわかりやすく解説します。

人間ドック(日帰り)の所要時間の目安

人間ドック(日帰り)の所要時間の目安

人間ドックの所要時間は、一般的に2〜5時間程度が目安です。ただし、検査の内容や医療機関の状況により前後します。

受診する医療機関によって検査の進行速度や混雑具合が異なるためです。検査の内容や順番によっては、待ち時間が長くなることもあります。

また、オプション検査を追加するかどうかでも、所要時間は大きく変わります。

たとえば、胃の内視鏡検査で鎮静剤を使用する場合、検査後に60分以上の安静時間が追加で必要です。MRIやCTなどの画像検査を追加する場合も、検査室の空き状況次第で待ち時間が長くなることがあります。

事前に医療機関から配布される案内資料や予約時の説明をよく確認し、所要時間の目安を把握しておくことが大切です。

人間ドックは午前と午後どちらがおすすめ?

人間ドックは午前と午後どちらがおすすめ?

人間ドックは午前中の受診が人気で、予約が早く埋まりやすい傾向にあります。

空腹の時間を短くでき、午後の予定にも影響しにくいためです。午前に受診すれば朝食を抜くだけで済み、検査が終わった後に昼食をゆっくり食べることができます。仕事を休んで受診する方や、午後から予定を入れたい方にとっては効率的です。

一方、午後の受診にもメリットがあります。午後は午前に比べて比較的空いていることが多いため、検査ごとの待ち時間が少なくスムーズに進みやすいです。

「空腹の負担を減らしたい」「午後の予定を確保したい」なら午前、「待ち時間を少なくスムーズに終えたい」なら午後を選ぶのがおすすめです。

人間ドックの基本検査項目

人間ドックの基本検査項目

人間ドックの基本的な検査項目は以下のとおりです。

検査項目 内容
身体計測・血圧 身長・体重・BMI・血圧の測定
血液検査 採血による内臓機能のチェック
尿・便検査 尿たんぱく・潜血、便潜血の検査
視力・聴力検査 見え方・聞こえ方の確認
心電図 心拍リズムのチェック
呼吸機能検査 肺の換気能力を測定
胸部X線検査 肺や心臓の異常を確認
腹部超音波検査 肝臓・腎臓などの状態を確認
胃バリウム検査 食道〜胃のX線検査
医師診察・面談 問診と生活指導

※1

上記の項目はほとんどの医療機関で共通しており、健康チェックの基礎となります。ただし、検査方法は医療機関ごとに違う場合があるため、事前に確認しておくことが大切です。

たとえば、胃の検査はバリウム検査が基本ですが、胃カメラ(胃内視鏡)を選べる施設もあります。

自分に合った検査を受けるためにも、医療機関の案内や説明をしっかりチェックしておきましょう。

(※1 参考):人間ドックの検査項目 | 日本人間ドック・予防医療学会

人間ドックのオプション検査

人間ドックのオプション検査

人間ドックでは基本検査に加えて、必要に応じて選べるオプション検査が多数用意されています。

代表的なオプション検査は以下のとおりです。

検査名 内容
乳腺検査(マンモグラフィ/超音波) 乳がん検診(女性のみ)
前立腺検査(PSA) 血液検査で前立腺がんリスクを確認(男性のみ)
C型肝炎ウイルス検査 年齢・感染歴に応じた血液検査
婦人科検診(子宮頸部細胞診) 子宮頸がんの初期スクリーニング(女性向け)

※1

また、医療機関によっては以下のような専門的な検査を選ぶことも可能です。

検査名 内容
頭部MRI検査 脳腫瘍・脳梗塞などを精密に確認できる画像検査
腫瘍マーカー検査 がんの兆候をチェックできる血液検査
骨密度検査 骨粗しょう症の早期発見に有効な検査
3Dマンモグラフィ 通常より詳細な乳がん検診(女性のみ)

※1

オプション検査の内容や料金、所要時間は医療機関によって異なります。身体の状態や家族歴をふまえてオプション検査を選び、病気の早期発見につなげましょう。

(※1 参考)人間ドックの検査項目 | 日本人間ドック・予防医療学会

人間ドック前日の過ごし方・注意点

人間ドック前日の過ごし方・注意点

人間ドックは前日の過ごし方が非常に重要です。正確な検査結果を得るためにも、以下の点に注意しましょう。

それぞれの注意点を詳しく解説します。

食事は21時(または指定時間)までに済ませる

人間ドックの前日は、胃の検査(バリウムまたは内視鏡)に備えて食事の時間と内容に注意する必要があります。一般的には、夕食は21時までに済ませるよう指示されることが多いです。

胃カメラ(胃内視鏡)やバリウム検査を正確に行うためには、胃の中を空にしておく必要があるからです。胃の中に食べ物が残っていると検査の精度が下がるだけでなく、再検査になることもあります。

食事内容も大切で、人間ドック前日の夕食は消化によい和食中心のメニューがおすすめです。おかゆやうどん、煮魚、豆腐、野菜の煮物などは消化に優しく、翌日の検査に影響しにくい食事といえます。

逆に、脂っこい揚げ物や肉類の食べ過ぎ、香辛料が強い料理、アルコールは胃に負担をかけるため避けましょう。

飲酒・喫煙は控える

人間ドックの前日は、飲酒と喫煙を控えることが大切です。どちらも検査結果に悪影響を及ぼす可能性があります。

前日の飲酒は一時的に肝機能の数値を上昇させ、とくにγ-GTPなどのアルコール摂取の影響を確認する指標が高く出やすくなります。アルコールによる脱水や睡眠の質の低下が、当日の体調に影響するケースも少なくありません。

一方、喫煙は呼吸機能を低下させるほか、血圧や脈拍を一時的に上昇させます。さらに胃粘膜を刺激するため、胃カメラ(胃内視鏡)やバリウム検査の結果にも悪影響が出ることがあります。

正しい検査結果を得るためにも、人間ドックの前日は飲酒・喫煙を避けて身体を整えましょう。

激しい運動は控える

人間ドックの前日は、息が上がるような激しい運動は控えましょう。過度の運動は、一部の検査結果に影響を与える可能性があるためです。

たとえば、筋肉に強い負荷がかかるとCK(クレアチンキナーゼ)という筋肉由来の酵素の数値が上昇し、筋肉の異常と判断される場合があります。

また、尿タンパクの数値が一時的に高くなり、腎機能に問題があるように見えることもあります。

ウォーキングやストレッチなどの軽い運動であれば問題ありません。前日は身体をほぐす程度の運動にとどめ、しっかり休養を取るようにしましょう。

人間ドック当日の過ごし方・注意点

人間ドック当日の過ごし方・注意点

人間ドックは当日の過ごし方にも注意が必要です。人間ドック当日に気をつけるべき主なポイントは以下のとおりです。

それぞれの注意点を詳しく見ていきましょう。

朝食・飲み物は医療機関の指示に従う

人間ドック当日は、朝食を控えるのが基本です。検査結果に影響を与えないためにも、食事や水分の摂取は医療機関の指示に従いましょう。

一般的に朝食は絶食、水分は水のみ少量可というケースが多いです。コーヒーやジュース、乳製品などは検査に影響を及ぼす可能性があるため、避ける必要があります。

対応は施設によって異なるため、事前の案内を必ず確認しましょう。

服装は脱ぎ着しやすいものを選ぶ

人間ドック当日は、脱ぎ着しやすい服装で行くのがおすすめです。専用の検査着に着替えるため、着替えに手間がかからない服装が適しています。

ボタンやファスナーが多い服、タイツ、ストッキングなど着脱に時間がかかる服装は避けた方がよいでしょう。アクセサリー類や腕時計は検査機器に干渉するおそれがあるため、事前に外しておくと安心です。

また、ネイルや化粧は一部の検査で支障になることがあります。とくに目元のメイクや口紅は、眼底検査や口腔内のチェック時に支障となる場合があるため控えめにしましょう。

当日は着替えやすくシンプルな服装と、検査の妨げにならない身だしなみを意識することが大切です。

鎮静剤を使用する場合は公共交通機関を使うか、送迎を頼む

鎮静剤を使用して検査を受ける場合、自転車や自動車の運転は厳禁です。

鎮静剤は意識を和らげる作用があり、胃カメラ(胃内視鏡)などの検査中に感じる不快感や吐き気を軽減する効果があります。

しかし同時に、判断力や注意力、反射神経が一時的に低下するため、検査後に車やバイク、自転車を運転すると重大な事故につながる危険性があります。

そのため、当日は公共交通機関を利用するのが基本です。どうしても車で来院する必要がある場合は自分で運転せず、家族や知人に送迎を頼みましょう。

人間ドック当日の一般的な流れ

人間ドック当日の一般的な流れ

人間ドック当日の一般的な流れは以下のとおりです。

流れ 内容
1.受付・更衣 問診票・検体の提出、検査着への着替え
2.基本検査 尿・血圧・身体測定・採血など
3.機器検査 視力・聴力・心電図・X線・超音波など
4.胃の検査 バリウムまたは胃カメラ(胃内視鏡)
5.診察・説明 医師による診察と検査結果の説明
6.更衣・会計 着替えて会計

医療機関や受診内容によって多少前後しますが、上記がおおよその流れです。
オプション検査を追加している場合は、別の検査室へ移動することもあります。

また、鎮静剤を使用する検査がある場合は、検査後に1時間以上の安静時間が必要になることもあります。

当日は時間に余裕を持ってスケジュールを組んでおくと安心です。

人間ドック終了後の過ごし方・注意点

人間ドック終了後の過ごし方・注意点

人間ドック終了後に気をつけるべき主なポイントは以下のとおりです。

それぞれの注意点を詳しく見ていきましょう。

胃バリウム検査後は水分を多めに摂取する

バリウム検査を受けた後は、水分をしっかり摂ることが大切です。

体内に残ったバリウムをスムーズに排出するために、下剤を飲んだうえでこまめな水分補給を心がけましょう。

バリウムは腸にとどまると便秘や腹痛の原因になることがあります。とくに普段から便秘がちな方は注意が必要です。

また、当日はアルコールやカフェインを含む飲み物は避け、常温の水や白湯を多めに摂るようにしましょう。食事も消化にいいものを選び、胃腸に負担をかけないように意識することがポイントです。

体調がすぐれない場合は医療機関に相談する

人間ドック後に体調がすぐれないと感じた場合は、早めに医療機関へ相談することが大切です。異常をそのままにしておくと、症状が悪化したり重い病気が隠れていたりする可能性があります。

たとえば、強い腹痛や吐き気、便に血が混じる、めまいなどの症状が見られる場合は注意が必要です。これらは一時的な不調ではなく、検査による合併症や内臓トラブルが起きているサインかもしれません。

体調の異変に気づいたら、自己判断せず速やかに医療機関へ連絡を取りましょう。あらかじめ相談窓口や連絡先を確認しておくと、いざというときに安心です。

まとめ

人間ドックにかかる時間は、一般的に2〜5時間程度が目安です。ただし、検査内容や医療機関の混雑状況、オプション検査の有無によって前後します。

正確な所要時間は施設によって異なるため、事前に医療機関へ確認し、余裕を持ったスケジュールで臨むことが大切です。

また、スムーズに受診するためにも前日の食事は指定時間までに済ませ、飲酒と喫煙、激しい運動は控えるよう心がけましょう。バリウム検査後は水分を多めに摂って排出を促すなど、終了後のケアも欠かせません。

定期的に人間ドックを受けることは、病気の早期発見と健康維持につながります。将来の安心のために、計画的に受診していきましょう。


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