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反り腰は整形外科で治療できる?診療の流れも解説

2025年11月28日

反り腰は整形外科で治療できる?診療の流れも解説

反り腰は病気ではなく、腰椎や骨盤が前に反った姿勢の一種です。しかし、放置すると慢性腰痛や坐骨神経痛などを引き起こすリスクがあります。

この記事では、反り腰の特徴や関連する病気、整形外科での診療の流れについて解説します。

反り腰とは

反り腰とは

反り腰とは、腰椎と骨盤が前へ過度に反った状態を指します。

姿勢の乱れによって引き起こされる代表的な身体の歪みの一つで、お尻が突き出て、下腹がぽっこりと見えやすくなるのが特徴です。

反り腰は見た目の問題だけでなく、立っているだけで腰に負担がかかりやすくなり、慢性的な腰痛や坐骨神経の圧迫につながる可能性があります。

主な原因は以下のとおりです。

セルフチェック方法としては、壁に背中をつけて立ったとき、腰の後ろに手のひらがすっぽり入るような大きなすき間がある場合、反り腰の疑いが高いといえます。

反り腰は病気?整形外科での扱い

反り腰は病気?整形外科での扱い

反り腰は正式な病名ではなく、あくまで姿勢の一つです。医学的には「腰椎過前弯(ようついかぜんわん)」と呼ばれる状態にあたります。

整形外科では、反り腰そのものが病気として診断されることはありません。代わりに、腰痛や神経圧迫など、症状として現れている問題に対して診療や治療が行われます。

たとえば、腰の痛みで受診した場合、画像検査(レントゲン・MRIなど)や問診で反り腰が関与しているかどうかを確認します。その上で、リハビリやストレッチ指導、薬物療法などの治療を行うことが一般的です。

反り腰は病名ではないものの、放置することで腰痛などの疾患を引き起こすリスクがあります。気になる症状がある場合は、早めに整形外科を受診することが大切です。

反り腰と関連する病気

痛みがなくても反り腰を整形外科で治療できる?

反り腰は放置すると、以下の病気につながる可能性があります。

病名 主な症状
慢性腰痛症 腰の鈍い痛みや重だるさが3ヶ月以上続く
椎間関節症 腰を反らすと鋭い痛みが出やすくなる
坐骨神経痛 お尻から足にかけて痛みやしびれが出る
腰部脊柱管狭窄症 歩行時に足の痛みやしびれが出る

それぞれの病気の詳細を見ていきましょう。

慢性腰痛症

慢性腰痛症とは、明確な原因が特定できないまま3ヶ月以上続く腰の痛みを指します。日常生活に支障をきたすこともあり、長期的な対策が必要な症状です。

反り腰の姿勢が続くと、腰椎や骨盤まわりの筋肉や関節に常に負担がかかりやすく、その影響で痛みが慢性化することがあります。筋肉のこわばりや血流の悪化も、痛みを長引かせる要因です。

たとえば、長時間の立ち姿勢やデスクワークの後に腰の重だるさを感じる場合、反り腰が背景にある可能性があります。

慢性腰痛症を防ぐためには、一時的な痛み止めだけでなく、反り腰そのものを改善する取り組みが必要です。姿勢改善やストレッチを取り入れることで、痛みの軽減と再発予防につながります。

椎間関節症

椎間関節症とは、背骨の後方にある椎間関節に炎症や変性が生じる疾患です。とくに腰椎の椎間関節に起こると、慢性的な腰痛の原因になることが少なくありません。

反り腰の姿勢では、腰椎が過度に反ることで椎間関節に圧力が集中しやすくなります。その結果、関節の炎症や摩耗を招き、椎間関節症を悪化させる一因となるのです。

たとえば、腰を反らす動作で強い痛みが出る場合は、椎間関節に過度な負担がかかっているサインかもしれません。

椎間関節症を予防・改善するには、反り腰の改善と合わせて腰への負担を減らす姿勢づくりが大切です。

坐骨神経痛

坐骨神経痛とは、腰から足にかけて伸びる坐骨神経が圧迫されることで、痛みやしびれを生じる状態です。

原因はヘルニアや脊柱管狭窄症などさまざまですが、反り腰によって腰椎のカーブが強まると、神経に干渉して症状を悪化させることがあります。

たとえば、長時間立っているとお尻や太ももに鋭い痛みが走ったり、足先にまでしびれが広がったりする場合があります。

放置すると慢性化しやすく、歩行や立ち上がり動作にも支障をきたすおそれがあるため、早めの対策が重要です。

参考:MSDマニュアル家庭版 | 坐骨神経痛

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症とは、背骨の中にある神経の通り道(脊柱管)が狭くなり、神経を圧迫する疾患です。高齢者に多く見られ、慢性的な腰痛や下肢のしびれを引き起こします。

主な原因は加齢による骨や靭帯の変化ですが、長期的に反り腰姿勢を続けることで腰椎に負担がかかり、症状を悪化させることがあります。

典型的な症状は、歩行時に腰や足に痛みやしびれが出て、少し休むと回復する「間欠性跛行」です。また、腰を反らすと症状が悪化し、前かがみになると楽になる傾向が見られるのも特徴です。

反り腰が背景にある場合は、姿勢の見直しと腰部への負担軽減が症状の緩和につながります。

参考:MSDマニュアル家庭版 | 腰部脊柱管狭窄症

痛みがなくても反り腰を整形外科で治療できる?

痛みがなくても反り腰を整形外科で治療できる?

反り腰に痛みがなくても、整形外科を受診することは問題ありません。むしろ早い段階で姿勢をチェックしておくことが、不調の予防や姿勢改善につながります。

整形外科では、以下のような専門的なサポートを受けられます。

たとえば、デスクワーク中心で腰の負担が心配な方や、ヒールを履く機会が多い方は、症状が出る前に受診することで、腰痛や神経圧迫を予防することが可能です。

整形外科での診療の流れ

整形外科と整骨院(接骨院)の違い

整形外科での反り腰の診療は、以下の流れで進められます。

流れ 内容
1.問診と姿勢チェック 症状や生活習慣を確認し、姿勢・動作・筋力バランスを評価する
2.画像検査(レントゲン・MRIなど) 骨や神経の状態を把握し、疾患の有無を確認する
3.診断と治療方針の説明 検査結果をもとに、治療が必要かどうかを判断し、今後の方針を説明する
4.治療の実施 ストレッチ・体幹トレーニング・薬物療法などで姿勢や痛みを改善する
5.継続的なサポートと再発予防 セルフケアや定期的なチェックにより、改善の維持と再発予防を目指す

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

1.問診と姿勢チェック

整形外科を初めて受診する際には、まず医師による問診が行われます。反り腰に関する悩みや腰の違和感、生活習慣などを詳しく確認することが目的です。

その後、立ち姿勢や歩き方、関節の動き、筋力のバランスといった身体の状態を、視診や触診によって評価します。姿勢チェックによって、反り腰がどの程度進行しているか、症状の原因がどこにあるのかを把握することが可能です。

2.レントゲンやMRIなどの画像検査

医師が必要と判断した場合には、レントゲンやMRIによる画像検査が行われます。姿勢チェックだけでは判断できない骨や神経の状態を、より正確に把握することが可能です。

レントゲンでは骨の変形や関節の異常を確認できます。MRIでは椎間板や神経の圧迫の有無を詳しく調べることが可能です。

単なる姿勢の問題なのか、腰椎疾患が関わっているのかを明確に区別でき、治療の方向性を決めるための重要な判断材料となります。

3.診断と治療方針の説明

検査結果をもとに反り腰が単なる姿勢の問題なのか、椎間関節症などの疾患を伴っているのかを医師が見極め、診断を行います。

治療が必要な場合は薬物療法やリハビリ、生活習慣の改善方法などが提案されます。症状の根本的な改善と再発予防を目指すのが目的です。

疾患が伴っていない場合でも、姿勢の改善に役立つストレッチや筋トレ、日常生活での注意点についてアドバイスを受けられます。

4.治療の実施

整形外科における反り腰の治療は、リハビリや運動療法などの保存的治療(手術を行わない治療)が中心となります。反り腰は多くの場合、姿勢の歪みや筋肉のアンバランスを整えることで改善が期待できるからです。

具体的には、理学療法士によるストレッチや体幹トレーニングの指導が行われます。その上で必要な場合は、薬物療法や物理療法(電気・温熱などの)を併用し、痛みの緩和と筋肉のバランス改善を目指します。

5.継続的なサポートと再発予防

反り腰の改善には継続的なサポートと再発予防が欠かせません。一時的に症状が和らいでも、姿勢や生活習慣を見直さなければ再発する可能性があるためです。

具体的には、自宅で行えるストレッチや体幹トレーニングなどのセルフケア方法の指導を受けられます。また、定期的に経過観察を行い、症状の変化をチェックしながら改善を継続していきます。

反り腰は一度治ったように見えても油断せず、継続的なケアとサポートを受けることが、再発を防ぐための鍵です。

整形外科と整骨院(接骨院)の違い

整形外科と整骨院(接骨院)の違い

整形外科と整骨院の最大の違いは「診断ができるかどうか」です。

整形外科には医師が在籍しており、医学的根拠に基づいた診断と治療を行います。必要な場合は、レントゲンやMRIなどの精密検査も可能です。

一方、整骨院では柔道整復師が施術を行い、痛みの緩和や姿勢の調整を目的に手技療法やストレッチ補助などを行います。ただし、診断行為は認められていないため、症状の原因を医学的に判断することはできません。

整形外科と整骨院の具体的な違いは以下のとおりです。

整形外科 整骨院(接骨院)
資格 医師 柔道整復師
目的 医学的根拠に基づく診断・治療 痛みの緩和・姿勢の調整・リラックス効果など
対象 骨・関節・神経の医学的診断と治療 打撲・捻挫・肉離れなどの外傷
診断行為 可能 不可
保険適用 原則すべて適用 急性のケガは可、慢性症状は原則自費
主な治療法 リハビリ、運動療法、薬物療法など 手技療法(ほぐし、矯正)、電気治療など

反り腰のように慢性的な姿勢の問題であっても、まず整形外科で腰椎や骨盤の状態を正確に評価してもらうことが大切です。医学的な検査を受けることで、単なる姿勢の問題なのか、治療が必要な病気なのかを明確に区別できます。

内部リンク:整骨院 整形外科 違い

まとめ

反り腰は病気ではなく「腰椎過前弯」と呼ばれる姿勢の一種です。

放置すると慢性腰痛や椎間関節症、坐骨神経痛、腰部脊柱管狭窄症などの疾患を悪化させる要因となります。腰や骨盤まわりに負担が集中するため、日常生活に支障をきたす前に対策することが大切です。

整形外科は痛みがない段階でも受診できます。早期に姿勢改善へ取り組むことで将来的な腰痛や神経障害の予防につながります。

反り腰の傾向がある方は早めに整形外科を受診し、健康的な身体づくりを目指しましょう。


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