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消化器内科の受診目安を症状別に解説!主な検査内容と病院選びのポイント

2025年12月10日

消化器内科の受診目安を症状別に解説!主な検査内容と病院選びのポイント

「消化器内科って、どんなときに行く診療科なの?」
「どのような検査をするのか知りたい」

このように感じている方も多いのではないでしょうか。

お腹の不調は、疲れや食べ過ぎなど一時的なものに思えても、病気が隠れている可能性があります。とくに胃の痛みや胸やけ、下痢などが長引く場合は、自己判断で放置せず、専門的な診察を受けることが大切です。

この記事では、消化器内科の受診の目安となる症状と、主な検査内容をわかりやすく解説します。

消化器内科はお腹の不調を専門に診る内科

消化器内科はお腹の不調を専門に診る内科

消化器内科は、胃や腸、肝臓、膵臓など、食べ物の消化や吸収に関わる臓器を専門的に診る内科です。

お腹の痛みや張り、下痢、便秘、胃もたれなど、日常的によくある症状の原因を正確に突き止める役割を担っています。なぜ消化器内科の受診が大切かというと、これらの症状の背後には胃炎や腸炎、肝機能障害、さらにはがんなどの重大な疾患が隠れている可能性があるためです。

消化器内科では、血液検査や超音波検査、内視鏡検査などで症状の原因を特定し、治療を行います。

消化器内科を受診すべき症状の目安

消化器内科を受診すべき症状の目安

以下のような症状が続く場合は、消化器内科の受診を検討しましょう。

それぞれ、詳しく解説します。

胃の痛みや胸やけが続くとき

食後の胃もたれやみぞおちの痛み、胸やけなどが続く場合は、胃や食道の疾患が原因となっている可能性があります。

とくに胃炎や胃潰瘍、逆流性食道炎などは放置すると悪化し、出血や慢性的な不調につながるおそれがあります。こうした症状があるときは、早めに消化器内科で検査を受けることが大切です。

受診の目安、注意すべきサインは以下のとおりです。

想定される原因 ・逆流性食道炎
・胃炎
・胃・十二指腸潰瘍
・機能性ディスペプシア
・胆石・胆嚢炎
など
受診の目安 ・2週間以上続く
・市販薬で改善しない
・50歳以上の新規発症
・夜間に覚醒する痛み
今すぐ受診が必要なサイン ・黒色便
・吐血
・嚥下障害
・体重減少
・貧血
・強い持続痛

消化器内科を受診することで、原因の特定と早期回復が期待できます。

下痢や便秘が長引いているとき

数日以上続く下痢や便秘は、単なる体調不良とは限らず、腸の炎症や過敏性腸症候群、大腸の疾患などが関係している場合があります

下痢や便秘が続くときに考えられる原因と、受診の目安は以下のとおりです。

想定される原因 ・感染性腸炎
・過敏性腸症候群
・吸収不良
・腫瘍
・機能性便秘
・内分泌異常
など
受診の目安 ・1〜2週間以上続く
・夜間排便
・体重減少
・旅行後の発症
今すぐ受診が必要なサイン ・血便
・発熱
・強い腹痛
・脱水
・腸閉塞の疑い

とくに、下痢と便秘を繰り返す、夜間に排便がある、血便が見られるなどの症状があるときは注意が必要です。

腸の働きが乱れると、栄養の吸収や水分の調整がうまくいかず、身体全体の不調にもつながることがあります。

吐き気・嘔吐が続くとき

食事がとれないほどの吐き気や、何度も嘔吐する症状が続くときは、胃や肝臓、膵臓などの臓器に異常が生じている可能性があります。

とくに、胃や肝臓、膵臓などの臓器に炎症や詰まりが生じると、消化機能が低下して吐き気が長引く傾向があります。

吐き気や嘔吐が続く際に考えられる原因、早めに受診すべき目安は以下のとおりです。

想定される原因 ・急性胃腸炎
・胃潰瘍
・十二指腸潰瘍
・腸閉塞・膵炎
・胆石症
・胆管炎
・妊娠
など
受診の目安 ・24時間以上水分がとれない
・持続する嘔吐
・体重減少や腹部膨満を伴う
今すぐ受診が必要なサイン ・血性(血が混じったもの)
・コーヒーの出がらしに似た嘔吐物
・激しい腹痛
・黄疸
・尿量減少
・意識障害

脱水や体力低下を招くおそれがあるため、水分がとれない状態が続くときは注意が必要です。吐しゃ物に血が混じる、コーヒーの出がらしのような色をしている場合は、胃や腸の出血の可能性も否定できません。

血便や黒っぽい便が出たとき

便に血が混じる、または黒っぽい便が出るときは、消化管のどこかで出血している可能性があります。

出血の場所によって便の色が変わり、黒色便は胃や十二指腸など上部消化管からの出血を示すことが多いです。一方で、鮮やかな赤い血が混じる場合は、痔や大腸ポリープ、大腸がんなど下部消化管の疾患が原因のこともあります。

血便や黒色便が見られる原因と、受診の目安は以下のとおりです。

想定される原因 ・上部消化管出血(潰瘍・静脈瘤など)
・痔
・憩室出血
・虚血性腸炎
・大腸がん
など
受診の目安 ・1回でも黒色便を確認
・繰り返す少量出血
・健診の便潜血陽性
今すぐ受診が必要なサイン ・多量出血
・発熱や腹痛を伴う出血

少量でも出血を繰り返す場合や、健診で便潜血が見つかった場合は、一度消化器内科で詳しい検査を受けましょう。

食欲がなく体重が減ってきたとき

食べる量が変わらないのに体重が減る場合や、食欲がわかない状態が続く場合は、消化器の病気やがん、肝臓・膵臓の機能低下などが関係している可能性があります。

また、栄養の吸収がうまくいかない「吸収不良症候群」や、代謝が過剰になる「甲状腺機能亢進症」など、消化器以外の疾患が影響しているケースもあります。

体重減少や食欲不振が続く場合に考えられる原因と、受診の目安は以下のとおりです。

想定される原因 ・がん
・慢性肝疾患
・吸収不良症候群
・甲状腺異常
・糖尿病
・うつ病
など
受診の目安 ・3~6ヶ月で体重5%以上の減少
・食欲不振が2〜4週間以上続く
今すぐ受診が必要なサイン ・血便
・黒色便
・発熱
・ひどい寝汗
・黄疸
など

疲れやストレスのせいと決めつけず、早めに消化器内科で全身の状態を確認することが大切です。

消化器内科と内科の違い

消化器内科の受診目安を症状別に解説!主な検査内容と病院選びのポイント

消化器内科は、胃や腸、肝臓、膵臓など「お腹の不調」に特化した専門内科です。

一方、内科は発熱やだるさ、咳、倦怠感など、全身の体調不良を幅広く診る診療科で、原因が特定できないときの最初の相談先としての役割を担っています。

消化器内科 内科
主な対象 胃・腸・肝臓・膵臓などの消化器官 発熱・だるさ・咳・全身の体調不良など
診療の目的 お腹の不調の原因を詳しく特定し、治療する 不調の原因を幅広く調べ、必要に応じて専門科へ紹介する
主な検査 血液検査・超音波検査・内視鏡検査など 血液検査・尿検査・胸部X線など
受診が向いている症状 胃もたれ・腹痛・下痢・便秘・血便など 発熱・倦怠感・咳・頭痛など全身症状
役割 消化器疾患の専門的診断・治療 初期診療・総合的な体調管理

明らかに胃や腸の不調がある場合は消化器内科を、身体全体の不調や原因がわからない症状のときは内科を受診しましょう。

内部リンク:消化器内科と内科の違い

クリニック(診療所)と病院の違い

消化器内科の受診目安を症状別に解説!主な検査内容と病院選びのポイント

医療機関には「クリニック(診療所)」と「病院」があり、どちらも医療を提供する場所ですが、目的や役割が異なります。

クリニックは地域に密着した身近な医療機関で、風邪や腹痛などの軽い症状や、健康相談に気軽に利用できます。

一方、病院は入院設備や高度な検査機器を備え、重症例や専門的な治療にも対応できる総合的な医療機関です。

クリニック(診療所) 病院
病床数(入院患者用のベッド数) 0~19床 20床以上
役割 気軽に相談できる身近な医療機関 幅広い症状に対応できる総合的な医療機関
医師数 医師1〜2名のことが多い 複数の専門医が常駐
対応範囲 軽い症状が中心 精密検査や専門的な治療も対応可能
検査設備 基本的な検査のみ 内視鏡やCT・MRIなど専門的な検査が可能
入院対応 基本的に不可 可能

日常的な体調不良や検査の相談はクリニックで十分対応できますが、症状が長引いている、またはしっかり検査を受けたいときは病院の受診がおすすめです。

消化器内科でわかること(主な検査内容と目的)

消化器内科でわかること(主な検査内容と目的)

消化器内科では、症状や目的に応じてさまざまな検査が行われます。

検査名 概要
胃カメラ(上部消化管内視鏡検査) 食道・胃・十二指腸を内視鏡で観察し、潰瘍や炎症、がんなどを確認する検査
大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査) 大腸を内視鏡で観察し、ポリープや出血、がんの有無を調べる検査
腹部エコー(超音波検査) 超音波で肝臓・胆のう・膵臓などを映し出し、腫瘍や結石などを確認する検査
CT検査 X線で体を輪切りに撮影し、腫瘍や炎症、出血の有無を調べる検査
MRI検査 磁気を使って体内を立体的に撮影し、臓器や血管の異常を詳しく調べる検査

それぞれの検査の特徴を詳しくみていきましょう。

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)

胃カメラは、口または鼻から細いスコープ(内視鏡)を挿入し、食道・胃・十二指腸の粘膜を直接観察する検査です。胃の不調が続く方や、健診で異常を指摘された方は、胃カメラ検査を受けることで病気の早期発見と早期治療につながります。

検査中に異常が見つかった場合は、その場で組織を採取(生検)して詳しく調べたり、出血の止血やポリープ切除などの治療を同時に行ったりすることも可能です。

検査の対象 ・食道
・胃
・十二指腸
主な目的 ・粘膜の直接観察
・潰瘍・がん・炎症の有無確認
・組織採取
検査でわかる病気 ・胃炎
・胃・十二指腸潰瘍
・逆流性食道炎
・食道がん
・胃がん
・十二指腸がん
・ピロリ感染の有無
など

なお、検査前は胃を空にするため前日夜から絶食が必要です。

また、検査後に喉の違和感や軽い出血、または極めて稀に穿孔(胃や腸の壁に穴が開くこと)が起こる場合があります。

大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)

大腸カメラは、肛門から内視鏡を挿入して大腸全体を直接観察する検査です。

ポリープやがん、炎症性腸疾患などの発見に役立ち、その場でポリープを切除することも可能です。気になる部分があれば組織を採取して、がん細胞の有無などを調べることもできます。

検査の対象 大腸全域(直腸から盲腸まで)
主な目的 ・ポリープ
・腫瘍・炎症・出血部位の確認
・組織採取
検査でわかる病気 ・大腸ポリープ
・大腸がん
・潰瘍性大腸炎
・クローン病
・虚血性腸炎
・憩室炎
など

なお、検査前には前処置として下剤を服用し、腸内をきれいに洗浄する必要があります。腸の中に便が残っていると、粘膜の状態が見えづらくなり、小さなポリープや炎症を見落とす可能性があるためです。

検査後はお腹の張りやガスが出やすくなることがありますが、時間の経過とともに自然に治まります。

腹部エコー(超音波検査)

腹部エコーは、超音波を腹部にあてて臓器の状態を画像で確認する検査です。

肝臓や胆のう、膵臓、腎臓などの内部構造をリアルタイムで観察でき、腫瘍や結石などの異常を発見できます。

痛みや放射線の影響がなく、身体への負担が少ないのが大きな特徴です。検査時間も短く、外来でも気軽に受けられるため、健康診断や定期的な経過観察にもよく用いられます。

検査の対象 ・肝臓
・胆のう
・胆管
・膵臓
・腎臓
・脾臓
など
主な目的 腫瘍・結石・嚢胞・臓器肥大の確認
検査でわかる病気 ・肝腫瘍
・脂肪肝
・胆石症
・胆のうポリープ
・膵腫瘍
・腎結石
・腎嚢胞
など

なお、検査前は胃や胆のうを正確に観察するために絶食が必要です。

食事をすると消化が進み、臓器が見えにくくなることがあるため、通常は検査の6時間前から食事を控えます。

CT・MRI検査

CT検査とMRI検査は、身体の内部を詳しく画像化し、腫瘍や炎症、出血などを正確に把握するための検査です。

CTはX線を用いて身体を輪切り状に撮影し、短時間で広い範囲を調べられるのが特徴です。

一方、MRIは磁気と電波を利用して身体の内部を立体的に描写し、血管や軟部組織の異常をより詳しく確認できます。

CT検査 MRI検査
原理 X線で身体を輪切りに撮影 磁気と電波で体内を立体的に撮影
検査の対象 腹部全域(肝胆膵・腎・腸など) 肝臓・胆道・膵臓・血管・腫瘍の詳細観察
検査でわかる病気 ・腫瘍
・炎症
・出血
・リンパ節転移
・腸閉塞
・腹水
など
・肝細胞がん
・胆管狭窄
・結石
・膵腫瘍
・血流異常
・炎症の広がり
など
特徴 短時間で広範囲を検査できる 放射線被曝がない
注意点 微量の放射線被曝がある 金属インプラントがあると検査が難しい

腹部の痛みやしこり、腫瘍の精査が必要な場合には、医師の判断でこれらの検査が行われます。

まとめ

胃や腸の違和感や、便通の乱れ、食欲の低下などは、生活の中で誰もが経験するものです。しかし、こうした変化が続くときは、身体の内側で何らかの異常が起きているサインかもしれません。

消化器内科では、消化器の働きを多角的に調べる検査を行い、原因を丁寧に見極めます。ちょっとした不調の段階で相談すれば、治療が長引く前に対処できる可能性も高まります。

「忙しいから」「そのうち良くなるだろう」と後回しにせず、違和感があるときは一度立ち止まり、身体の声に耳を傾けることが大切です。


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