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主な疾患

大腸がん

日本では1年間に15万人の方が大腸がんを発症しています。食生活の欧米化に伴って急増し、がんの中では一番多い病気となっています。発生要因としては赤肉や加工肉の摂取、飲酒、喫煙、肥満などがあります。初期の段階では自覚症状はほとんどなく、進行してくると血便、下血、下痢・便秘、便が細い、残便感、貧血などの症状がでてきます。また大腸がんの約90%は良性ポリープが大きくなってがんに移行するといわれており、6mm以上のポリープは内視鏡的切除が推奨されています。当院では便潜血検査や大腸内視鏡検査(通常内視鏡、拡大内視鏡、NBI内視鏡)で精密な検査を行い、大腸がん・ポリープの早期発見に努めています。早期の大腸がんは内視鏡的粘膜下層切開剥離術(ESD)で治ります。内視鏡治療の適応でない場合は外科で腹腔鏡手術(小さい傷)を行っています。腹腔鏡手術は従来の開腹手術と異なって、1cm程度の小さい傷を5カ所あけ、腹腔鏡というカメラでお腹の中を観察しながら行う手術です。傷が小さいため術後の痛みが軽く、術後回復がはやくなっています。過去13年間の当院での大腸がん手術は433例で、良好な成績をおさめています。

胃がん

日本では1年間に12万人の方が胃がんを発症しています。がんの中では三番目に多い病気となっています。発生要因としてはピロリ菌感染、喫煙、高塩分食品の摂取などがあります。ピロリ菌検査は通常尿素呼気試験で行っており、陽性の場合は除菌治療が推奨されています。初期の段階では自覚症状はほとんどなく、進行してくると胃痛、不快感、違和感、胸やけ、吐き気、食欲不振、貧血、黒色便などの症状がでてきます。当院では通常胃内視鏡検査に加えて拡大内視鏡、NBI内視鏡、超音波内視鏡で精密な検査を行い、胃がんの早期発見に努めています。早期の胃がんは内視鏡的粘膜下層切開剥離術(ESD)で治ります。内視鏡治療の適応でない場合は外科で腹腔鏡手術(小さい傷)を行っています。過去13年間の当院の胃がん手術は216例でした。

乳がん

日本では1年間に9万人の方が乳がんを発症しています。がんの中では四番目(女性では一番)に多い病気となっています。女性がほとんどですが男性も約1%います。発生要因としては女性ホルモン(エストロゲン)が多い、初経年齢が低い、閉経年齢が高い、出産経験がない、初産年齢が高い、授乳経験がない、乳がんの血縁者がいる、飲酒、閉経後の肥満、運動不足などがあります。主な症状は乳房のしこり、乳房の変形、乳頭からの血性分泌などであり、自己発見が可能ですので定期的な自己検診をお勧めします。当院ではマンモグラフィ、乳腺エコー、CT、MRI、細胞診、針生検(組織検査)を行い早期診断・治療に努めています。過去13年間の当院の乳がん手術は230例で、病変が小さければ乳房温存術が可能です。また、病理専門医診断による術中センチネルリンパ節生検を行っています。乳がん検診(マンモグラフィ、乳腺エコー)も充実していますので是非ご活用ください。

肝臓がん

日本では1年間に3.7万人の方が肝臓がん(肝細胞がんと肝内胆管がん)を発症しています。肝細胞がんの発生要因としてはB型肝炎、C型肝炎、多量飲酒、喫煙、肥満、糖尿病などがあります。最近では脂肪肝を背景とする症例も増えていますのでご注意ください。B型肝炎、C型肝炎ウイルス陽性の場合は抗ウイルス療法が勧められています。初期の段階では自覚症状はほとんどなく、進行してくると腹部のしこり・圧迫感・痛み、腹水、黄疸、意識障害(肝性脳症)などの症状がでてきます。当院では腹部エコー、CT、MRI、肝生検(組織検査)を行い早期診断・治療に努めています。過去13年間で131例の肝切除術(転移性肝がんを含む)を行っています。

胆石症

日本では1000万人以上の方が胆石をもっているといわれています。食生活の欧米化(脂肪摂取量の増加)に伴って増加しています。胆石の発生要因としては肥満、過食、不規則な食生活、ストレスなどがあります。半数~8割の方は無症状ですが、胆石が胆嚢の出口につまると胆石発作をきたし上腹部痛、背部痛、吐き気、発熱などの症状がでます。腹痛は胃の痛みと思われる方が多いようです。肝機能障害、黄疸、急性胆嚢炎、敗血症など重症化する場合もあります。当院では腹部エコー、CT、MRIを行い早期診断・治療に努めています。一度でも胆石症状があった場合は胆石発作を繰り返すといわれており早目の治療をお勧めしています。胆石症は30年前から4つの小さな傷で胆嚢を摘出する腹腔鏡手術が標準治療になっています。最近では胆嚢の炎症が軽い場合はへそ穴一つで胆嚢を摘出する単孔式腹腔鏡手術が増加しています。術後の痛みが軽くて傷あとが目立たないため患者さんに大変喜ばれております。過去13年間の当院での胆嚢摘出術は784例でした。

そけいヘルニア

日本では1年間に約13万人の方がそけいヘルニアの手術を受けているといわれています。約9割が男性です。そけいヘルニアは足の付け根(股)がはれる病気で、進行すると男性では陰嚢まではれます。生活習慣や加齢によってそけい部の組織(筋肉)が弱くなり、腹圧が上がって組織(筋肉)がおなかを支えきれなくなると腸や脂肪がおなかの外に脱出してヘルニアになります(脱腸)。肉体労働、便秘、前立腺肥大症、咳、肥満、妊娠などが発生誘因とされています。脱出した腸が締め付けられ腸閉塞や腸壊死(血行障害)をきたす(嵌頓=かんとん)おそれがあり早目の手術をお勧めしています。過去13年間で403例の手術を行い良好な成績をおさめています。腹腔鏡手術(TAPP法)を標準術式にしております。5mmの傷3カ所で手術を行いますので術後の痛みや傷あとがほとんどありません。腹部の手術歴のある方や全身麻酔が困難な方には従来法(メッシュ・プラグ法)を行っています。

虫垂炎

日本では一生の間に1割の方(15人に1人)が虫垂炎を発症するといわれています。よく盲腸といわれていますが正式には虫垂炎です。好発年齢は10~20歳代ですが、どの年齢層でも発症します。発生要因としては虫垂閉塞による感染、暴飲・暴食、寝不足、過労、運動不足、便秘、ストレスなどがあります。初期症状はみぞおちやへそ周囲の上腹部の痛み、吐き気・嘔吐、発熱、食欲不振などです。その後腹痛は右下腹部に移動します。当院では腹部エコー、CTを行い早期診断・治療に努めています。治療が遅れますと腹腔内膿瘍や穿孔性腹膜炎など重症化のおそれがありますので早目の手術をお勧めしています。過去13年間で215例の手術を行いました。へそ穴一つで虫垂を摘出する単孔式腹腔鏡手術を標準術式にしています。

痔核、直腸脱

痔核、直腸脱などの肛門疾患の手術も積極的に行っています。

化学療法、抗がん剤治療

癌が全身(肝臓、肺臓、骨、脳、腹膜など)に転移している場合、手術で癌は完全に切除できたがリンパ節転移が多く術後再発のリスクが高い場合は全身化学療法(抗がん剤)の適応となります。最近は有効な抗がん剤が次から次へと開発されています。ノーベル賞で有名になった免疫チェックポイント阻害剤に代表される新規薬剤の登場、がん細胞内の異常なタンパク質のみを標的とする分子標的薬の進歩によって患者さんの生命予後は大幅に延長されています。また、近年がんゲノム医療の進歩にはめざましいものがあります。がん発生の原因となった遺伝子変異を事前に調べ、目的の抗がん剤が効くか否かをあらかじめ予測するコンパニオン診断が普及しています。当院でも日本がん治療認定機構で認められ、腫瘍学に精通した経験豊富な認定医によって、大腸がん、胃がん、乳がん、膵がん、胆嚢がんなどの症例で、コンパニオン診断に基づいた最新の化学療法を積極的に行っています(過去13年間で7037件)。

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